1970年6月1日月曜日

白ゆりのような女の子

『白ゆりのような女の子』(しらゆりのようなおんなのこ)は、小学館「小学四年生」1970年6月号に掲載された短編。


白ゆりのような女の子

  • 話数記号:四70.6
  • 分類:原作短編
  • 量:17ページ111コマ
  • 発表:「小学四年生」1970年6月号
  • 単行本:「てんとう虫コミックス『ドラえもん』」第3巻第16話
  • 大全集:第1巻第9話
  • アニメ化:1979年、2005年


あらすじ

のび太の父親ののび助がのび太に戦中の少年時代の時の思い出話をする。

毎日のように空襲を受ける日本の都市。のび助ら子どもたちは戦火を逃れて家族と別れて田舎へ疎開してきた。疎開先は、勉強などロクに出来る環境ではなかった。毎日暑い日差しの中、防空壕づくりや畑づくりを手伝わされた。そして誰もがお腹を空かしていた。

そんなある日、のび助は夕暮れ近い時間に、川原で独りいたところ、その女の子に会ったという。女の子は、色が白くて、髪が長く、そして大きな丸い目をしていた。彼女は一言も話さなかったが、のび助は彼女の自分を労わる気持ちが分かったのだ。そして、自分にチョコレートを分け与えて、彼女はまた夕靄の中へと消えていったのだという……。

今もその女の子がどこの誰で、今頃どうしているかは分かっていない。のび太たちはその話を聞いて余程素敵な人だったのかなと想像していたところ、ドラえもんはタイムマシンでその女の子の写真を撮りに行こうと提案する。

のび太とドラえもんは早速タイムマシンに乗り込み、のび助が女の子と会ったその日、昭和20年6月10日へ向かう。タイムホールを出てすぐに到着すると、早くものび助が疎開していたという寺を発見。しかし皆畑仕事をしているようで誰もいない。

寺の住職に言われて畑に行くと、ギラギラと暑い日差しの中、のび助を始めとする子供たちが畑作業をフラフラになりながらもこなしていた。のび助はもう力を出せない状況で、先生に叱られてしまい、休憩時刻になっても、作業を続けさせられてしまっていた。そして遂にのび助は仕事の途中バッタリと倒れ気絶してしまう。

二人はのび助を木陰において、そしてのび太が身代わりになって畑仕事をこなすことにする。のび太がスーパー手ぶくろで畑仕事に猛スピードで取り組んでいると、そこに先生が現れる。のび太は先生に褒められると思ったが、のび助と違って髪型が丸刈りでなかったため、逆に叱られてしまう。先生が目をつむってお説教をしている間に、仕方なくのび太はバリカンでのび太の髪を剃り落とす。

一方、のび助はそんな間に木陰で目を覚ます。のび助は自分がサボって昼寝をしていたと勘違いし、どこかに逃げようと遠くへ行ってしまった。まもなくのび太とドラえもんものび助がいないことに気づくが、あの川原にいるだろうと予想して、先回りする。そして、女の子が現れる前に丸刈りにした頭の毛を元に戻すために、30分で効く毛はえぐすりをかけてもらう。

のび太は早く女の子が現れないかとそわそわし、辺りを動き回るが、ところがそこで誤って川に落ちてしまう。服が全部濡れてしまい、干すことになるが、乾くまでの間の着るものをドラえもんが探しに行く。するとその直後のび太は川岸をとぼとぼと歩くのび助を発見。しかし彼は川の真中へ真っ直ぐに歩いていくではないか。のび太がそれを見て慌てていたところ、先ほどの毛はえぐすりの効果でのび太の髪の毛がまた生えてきた。しかし、効果がありすぎたようで、女の子のような長さの髪になってしまった。

とそこにようやくドラえもんが近くの民家から服を借りて帰って来た。ドラえもんはそれをのび太に着せるが、実はその服は女の子の服で、そして何とこれによってのび太は、色が白く、髪が長くて、大きな丸い目をした女の子のようになってしまった。のび太はドラえもんからチョコレートをもらってそこにいたのび助に何も言わず手渡す。その様子をドラえもんがカメラに収め、そして現代世界にまた持ち帰ることとなった。

居間で自分のその思い出話を玉子にも話すのび助。それを見て、「思い出は、美しいままにしておいてあげよう」と言って、写真を破り捨てるのび太たちであった。


アニメ化

過去2回の映像化が試みられている。

  • 『白ゆりのような女の子』(A2.34)

大山版アニメ1979.5.10放送。

  • 『白ゆりのような女の子』(A3.32)

水田版アニメ2005.8.5放送。


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