1973年6月1日金曜日

N・Sワッペン(作品)

N・Sワッペン』(エヌエスワッペン)は、小学館「小学六年生」1973年6月号に掲載された短編。


N・Sワッペン

  • 話数記号:六73.6
  • 分類:原作短編
  • 量:10ページ75コマ
  • 発表:「小学六年生」1973年6月号
  • 単行本:「てんとう虫コミックス『ドラえもん』」第2巻第12話
  • 大全集:第1巻第48話
  • アニメ化:1979年、2005年


あらすじ

NとN、SとSとが互いにしりぞけ合い、NとSは互いに引き寄せ合う。そういう磁石の法則を今更になって初めて発見したジャイアンは、自分がそれを発見したことをみんなに披露する。当然みんなはそんなこと誰でも知っているので、のび太は彼を遅れていると言ってあざ笑う。大勢の前で恥をかかされたジャイアンは、激怒してのび太を追いかけ始める。そして、のび太が家に逃げ帰っても、会うたびに顔を殴ってやると恐喝する。

余計なことを言ってしまったと後悔するのび太は、ドラえもんになんとかしてと懇願。しかし同じ町に住む以上、彼と顔を合わせるのを避けるのは難しい。そこでN・Sワッペンを使うことを思いつく。

Nと書かれたワッペンと、Sと書かれたワッペンをドラえもんはのび太に見せる。そして試しにと、まずNをのび助の背中に貼る。次にまた同じNを玉子の背中にも貼る。すると、玉子がのび助の元に来ようとしたところ、なぜか彼に近づけなくなってしまった。逆に、玉子の背中のNを外して、代わりにSを付けると、今度は二人は自然とくっつき合い、ぴたりと離れなくなってしまった。このように、NやSを貼られた物や人は、磁石と同じ法則で引っ張り合ったり、しりぞけ合ったりするのだ。

のび太にSを貼って、ジャイアンにもSを貼れば、二人は絶対に会うことは無い。安心したのび太は、表をのんきに歩き出す。それを見たスネ夫は、ジャイアンがいるとのび太に注意するが、全然言うことを聞かない。気になったスネ夫は、試しに彼とジャイアンを会わせてみようと、彼にのび太の居場所を教える。

ジャイアンがものすごい勢いでのび太に迫って来た。それでもワッペンがあるからと少しも動じないのび太。ところがいつの間にか彼はのび太の至近距離まで迫っていた。実はドラえもんまだジャイアンにワッペンを貼っていなかったのだ。殴られそうになる間一髪のところに、ドラえもんが駆け付けてSを貼り付ける。その途端ジャイアンは反対方向に跳ね飛ばされてしまった。

ジャイアンは果敢にのび太を殴ろうと食いつくが、ワッペンの力で近づけない。体力を消耗したジャイアンは、その場でのびてしまう。

怖いものが無くなったのび太は道具の力に味を占め、ドラえもんにワッペンをもっと多く貸してもらう。静香にNを貼り付けて、ずっと二人でくっついてしまおうという魂胆だ。とそこにジャイアンが投げ縄を彼にかけて手繰り寄せようとする。もちろん道具の力は強く、縄がちぎられ、ジャイアンは彼方へ飛ばされる。

静香を見つけたのび太は満を持して彼女にワッペンを貼り付けるが、間違えてSを付けてしまう。のび太が追いかけても追いかけても彼女は離れていく。のび太は自分がワッペンをNに貼りかえればいいと思って、Sを取ろうとするが、取れない。仕方なく、長袖のシャツを脱いで、下のシャツにNを付ける。そうして走って彼女を探しに行く。

ところがそこに、ボロボロになって気絶しているジャイアンが近づいてきて、のび太とぴったり離れなくなってしまった。のび太はもがきながらドラえもんに、ジャイアンをはがしてと助けを求めるのであった。


アニメ化

過去に2度アニメ化がされている。

  • 『N・Sワッペン』(A2.4)

大山版アニメ1979.4.5放送。

  • 『N・Sワッペン』(A3.60)

水田版アニメ2005.12.9放送。


0 件のコメント:

コメントを投稿

選抜記事

ロボ子

ロボ子 (ロボこ)は、『ロボ子が愛している』(四71.9)に登場するゲストキャラクターの一人である未来世界のロボット。トモダチロボットの一つ。

多読記事