1970年1月1日木曜日

机からとび出したドラえもん

『机からとび出したドラえもん』(つくえからとびだしたドラえもん)は、小学館「小学三年生」1970年1月号に掲載された短編。未来世界から現代世界ののび太の元に最初にドラえもんたちが訪問するという内容の「ドラえもん第一話」と呼ばれる作品のうちの一つである。


机からとび出したドラえもん

  • 分類:原作短編
  • 量:14ページ103コマ
  • 発表:「小学三年生」1970年1月号
  • 単行本:「中公コミックス 藤子不二雄ランド『ドラえもん』」第1巻第15話
  • 大全集:第1巻第4話
  • アニメ化:なし


作品解説



あらすじ

正月の日。何をやってもダメな小学生・野比のび太は例年通り両親から多額のお年玉をもらって幸せな気分に浸っていた。お年玉袋をそうして自分の机の引き出しに入れたところ、その机の引き出しから突然彼と同じくらいの男の子が出て来て、自分のお年玉の少なさをのび太に向かって話しかけて嘆くとともに、彼を「おじいさん」と呼んで、もっとしっかりしろと言って去っていた。

唐突の不思議な出来事に自分が思い違いをしているのだと信じようとするのび太。だがまもなくまた同じ引き出しから、今度はドラえもんと名乗るダルマのようなロボットが飛び出してきた。そしてセワシという人物を探しながら部屋を出て行った。のび太は驚き慄いて居間に降りて両親に今まで起きたことを話すが、相手にされない。

結局自分の頭がおかしくなっただけかなと思い始めた矢先、再び引き出しから先ほどと同じ男の子が出てきたと思ったと同時に、そのドラえもんというロボットも部屋に入って来た。そして二人で「おじいさん」のことについて話し始める。それにのび太はおじいさんとは誰だと口を挟む。

すると、その男の子は自分がのび太自身の孫の孫(玄孫)のセワシで、タイムマシンを使って現代世界にやって来たのだということを明かす。しかしのび太はその話がちっとも分からなかったので、詳しい説明を求めるが、今度はセワシたちはのび太の出来の悪さの例を枚挙し始める。

さすがに怒ったのび太はドラえもんたちを引き出しの中へ追い返す。そして、気分転換にクラスの女の子の静香源静香)の下へ遊びに行くことにする。ところが、部屋を出た後いきなり階段につまづいて転落すると、家を出る時には靴を履き忘れ、そしてあの二人もいやらしく道を付けてきた。ドラえもんを振り払って考え事をしていると、いつの間にかそばにどこかで見たような彼よりも年上の人物が横に並んで歩いていた。それを見止めると同時に、のび太、そしてその人物は同時に側溝に嵌ってしまう。

不思議に思って彼を見ていると、突然その姿が消えてしまった。実は、その人物は、タイムテレビという未来世界の道具で映し出された大学入試に落第した9年後ののび太の姿だったのだ。当然のび太はそれに激怒してまた二人を追い返す。

静香の家につくと、クラスメートの友達もみんな集まっていたので、トランプゲームをすることになるが、案の定ビリで負けてしまう。すると、誰かが静かの家を訪ねてきたので、のび太が玄関に行くことになるが、そこにいたのは会社の起業に失敗してボロボロの日用品を売り求める男だった。そして、それもセワシたちによってタイムテレビで映し出された15年後ののび太の姿だった。

続けてセワシたちは20年後ののび太の姿も映していく。宝くじに当たって一時的に裕福になった彼の姿だったが、1年後にまた破産してボロボロの姿に戻っていた。そしてその時の破産による負債がセワシたちのび太の子孫にまで影響を及ぼしているといい、それにより、未来世界におけるセワシたちの生活事情はかなり厳しいものなのだという。

立て続けに明かされた自身の過酷な将来の運命に絶望するのび太であったが、しかし二人から将来の運命は今からでも変えることも出来ると言われる。そのために、ドラえもんが現代世界でのび太の面倒を付きっ切りで見て、時に未来世界の便利な道具をのび太に貸してあげて困難を乗り越えようというのだ。そういってセワシはドラえもんを置いて未来世界にまた帰る。

のび太も静香の家から帰ろうとするが、その前にまたトランプゲームをやってみようとドラえもんに促され、そしてお腹のポケットから取り出されたメガネを渡され、掛けてみろと言われる。早速メガネをかけてゲームに参戦するのび太。すると何と相手の手札が全て透けて見えていた。のび太はそれでゲームに勝って、一等賞の景品のミカンをもらうことが出来た。

帰り道、ドラえもんはのび太にぼくは役に立つだろうと声をかける。のび太もうなずくが、そこでドラえもんは誤って側溝に嵌ってしまう。そんなドラえもんに少々不安げになるのび太ではあった。


アニメ化

映像化の試みは一度もなされていない。同じく「ドラえもん第一話」として知られており、小学館のてんとう虫コミックスにも収録されている『未来の国からはるばると』(四70.1)の方がはるかに知名度が高いからである。


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