1973年4月1日日曜日

石ころぼうし(作品)

石ころぼうし』(いしころぼうし)は、小学館「小学六年生」1973年4月号に掲載された短編。


石ころぼうし

  • 話数記号:六73.4
  • 分類:原作短編
  • 量:10ページ79コマ
  • 発表:「小学六年生」1973年4月号
  • 単行本:「てんとう虫コミックス『ドラえもん』」第4巻第16話
  • 大全集:第1巻第46話
  • アニメ化:1979年、1992年、2014年


あらすじ

のび助に不勉強を注意され、玉子には屋根で寝ているところを咎められ、ドラえもんには貧乏ゆすりを注意される。そんなのび太は放っておいて欲しいとドラえもんに言い、かぶると誰にも気にされなくなるという石ころぼうしを出してもらう。それをかぶった人は、確かに相手からは見えるが、道端に落ちている石ころのように誰にも目を留められなくなるのだ。

のび太は早速少しきつく感じながらも、ぼうしをかぶってみる。そしてドラえもんに見た目の感想を尋ねるが、全く返事をしなくなってしまう。実は彼にはのび太の姿自体は見えているのだが、彼の存在に全く気付いていないのだ。道具の効果を知ったのび太は大興奮。のび助の前で寝ころびながら勉強をやめたと宣言したり、井戸端会議中の玉子の背中をくすぐって笑わせたりとやりたい放題。

更には静香をつけて家に侵入。何も気づかれないまま、部屋に彼女といっしょに入り、姿をひたすら眺める。しかし彼女がお風呂に入ろうとしたのでさすがに赤面し、家を出た。表ではジャイアンとスネ夫が野球に向かう途中のび太の悪口を言っていたため、ひったくったバットで二人を転ばせる。ジャイアンはスネ夫の仕業だと勘違いして彼を殴る。のび太が二人の目の前で赤んべえを繰り返しても、二人は何か苛立ちを感じるものの、のび太のせいだということには気づけなかった。

空き地で野球が始まる。トップバッターとしてジャイアンが打席に立つ中、のび太も左打席に立ち、球を待つ。そしてジャイアンが見逃した球をのび太が振りぬくと、珍しくも当たった球はホームランに。ところがみんなからはのび太の存在は気にされていないので、ジャイアンが打球を打ったことになってしまう。

その後ものび太は球を当てられても謝ってもらえなかったり、走る友達に突き飛ばされたりする。面白くないのび太はぼうしを取ろうとするが、きつくて取れない。走って家に戻ったところ、門前で何も気づいていない玉子に水をかけられる。家に入ってドラえもんの前に駆け込むが、存在に気づいていないドラえもんにも全く相手にされない。

のび太はこのまま一生ぼうしが脱げなかった未来を想像して、誰もかまってくれないことに絶望する。ところが直後、ぼうしは自然と取れた。先ほどかけられた水や汗でぼうしがふやけていたのだ。玉子やのび助に小言をもらいながらも、気にかけられる嬉しさを感じるのび太であった。


アニメ化

過去に3回テレビアニメ化がある。

  • 『石ころぼうし』(A2.164)

大山版アニメ1979.10.9放送。

  • 『石ころになりたい』(A2.1178)

大山版アニメ1992.5.8放送。

  • 『石ころぼうし』(A3.634)

水田版アニメ2014.8.8放送。


0 件のコメント:

コメントを投稿

選抜記事

ロボ子

ロボ子 (ロボこ)は、『ロボ子が愛している』(四71.9)に登場するゲストキャラクターの一人である未来世界のロボット。トモダチロボットの一つ。

多読記事